乳頭温泉「鶴の湯」で雪見風呂!
東北を代表する秘湯の温泉郷
今年の3月初め、秋田県の乳頭温泉郷を一泊二日で訪問しました。温泉が豊富な東北の中でも、特に有名なところです。3月初めの東北はまだまだ厳冬期。雪が吹き荒れる中、新幹線で田沢湖駅まで向かいました。
東京から田沢湖までは3時間足らずで着いてしまうので、下手したら松本あたりとあまり変わりません。新幹線は速い。
「湯めぐり帖」で七湯巡り
乳頭温泉郷には鶴の湯・妙乃湯・黒湯・蟹場・孫六・大釜・休暇村の7つの温泉があり、「湯めぐり帖」(¥1800)を買うことでこれらすべてに入浴することができます。この湯めぐり帖は宿泊者限定の販売なので、まずバスで宿泊先の鶴の湯に向かって湯巡り帖を購入し、その後無料で利用できる巡回バス「湯めぐり号」に乗車して湯めぐりを楽しみました。
どこの温泉も特徴的で面白かったですが、個人的には「妙乃湯」は川沿いの露天風呂で気に入りました。内湯も木材がふんだんに使われていて雰囲気が良かったです。
巡回バスの湯めぐり号はそれほど本数は多くないので、どの日にどの温泉を回るかは計画を練っておくとよいです。なお、冬期は雪のために道が封鎖され、黒湯温泉には行くことができませんでした。こちらはまたチャレンジしたいです。
歴史ある「鶴の湯」に宿泊
今回宿泊したのは乳頭温泉郷でも最も歴史のある旅館「鶴の湯」。なんと1688年頃から経営している記録が残っているそうです。
鶴の湯の特徴は茅葺き屋根の建物で、昼も夜も美しい姿でした。
鶴の湯には宿泊できるところがいくつかあり、かなり歴史のある「本陣」、最も新しい「新本陣」・「東本陣」、広々とした「一号館」、そしてこじんまりとした「二号館」・「三号館」があります。このうち本陣と二号館・三号館の宿泊者は本陣の囲炉裏のある部屋で夕食と朝食をいただきます。
夕食は山の幸が中心。地酒や秘湯ビールを飲みながら味わっていたら、満腹になりました。
大露天風呂は壮観
乳頭温泉郷を代表する温泉が、鶴の湯の混浴露天風呂です。
鶴の湯には泉質が異なる4つのお風呂があるのですが、このうちの1つがこの大きな露天風呂です。乳頭温泉の共通した特徴である白く濁ったお湯で、この写真の奥の方の地面から温泉が湧いています。僕が夕方に入浴したときは宿泊客で賑わっていて、外国人の方も多く入浴されていました。ツアーの下見で来たというブラジル人の方は日本酒を持ち込んで飲んでいました。温泉自体がかなり濁っているので、女性の方も抵抗なく入浴されていました。
ただ、脱衣所から温泉までは非常に短い距離でがありますが裸足で移動する必要があり、当然雪が積もっていますから足の裏が凍りそうなくらい冷たくなりました(笑)。また、温泉の湧いている場所の近くは温かいですが少し離れると結構ぬるくなっていて、入浴している人は一箇所に集まっていました。
なお、鶴の湯にある他の3つの温泉はすべて内湯で、どこもとても熱かったです。露天風呂に入ると身体が冷えるので、露天のあとに内湯で温まるのが一番でした。
翌朝、もう一度露天風呂に入りに来たときはほかに入浴している方はいませんでしたが、暴風雪が吹き荒れていて入浴するまでが大変でした。
乳頭温泉郷におトクに泊まる
今回利用したのはJR東日本のツアー「びゅう」の新幹線の往復と宿泊がセットになったツアー。CMでもやっている「冬のごほうび」というものです。往復限定列車の利用という制約はあるものの、一泊二食と新幹線の往復コミコミで¥23,300とかなりお得感がありました。また、なぜか夕食の品数も少し増えていたようでした。
JR東日本が「地・温泉」と称し、35の温泉宿と提携してツアーを販売していて、鶴の湯を始めとして結構有名なところでもお得に宿泊できるツアーがあるのでチェックしてみるとよいと思います。