アメリカ周遊②:トロントへ
成田→シカゴ
今回の第一の目的地はトロントです。トロントでナイアガラの滝でも見てこようかなぁという趣旨で、長居はしません。
トロントまではシカゴで一回乗り継ぎで、まずはシカゴまで11時間のフライト。17:45発・15:50着と時間を遡ります。夕方発なので眠くはならず、なにか作業をしようと思っていたのですが、機内が暗くなったのでパソコンを開くわけにもいかず映画を見ていました。4本も観てしまいました。
一本目はFree Solo。日本では公開されていないですが結構反響の大きい映画だと聞いていたので、ここで観るしかないと思い鑑賞。映像のスリリングさはもとより、クライマーの人間関係も描き出されていて見応えがありました。
二本目はセンセイ君主。先生と生徒の恋愛モノです。ラブコメみたいな感じですね。コメディなので安心して観ていられました。あまりにも純粋な恋愛で、少し笑ってしまいましたが。
三本目はスターウォーズ(Episode I/ファントム・メナス)。実は今までスターウォーズを観たことがなく、絶対観なきゃいけないなぁと思っていたので観ました。なるほどこれがスターウォーズの世界かと。エピソードIといいつつ、最初に映画が作られたのはエピソードⅣ(1977年)だというのも初めて知りました。少しスターウォーズの教養をつけたいです。
最後はシカゴ。男性を銃殺した女性が無罪を勝ち取るドラマです。ミュージカルのほうが有名でしょうか。ニューヨークでシカゴのミュージカルを見ようかなと思っているので、その予習を兼ねて観ておきました。女性たちの衣装やダンスがとても刺激的…!リズミカルにテンポ良く進むので観ていて重くないのが嬉しいです。
機内食に関しては、期待レベルがかなり低かったのでそれよりは良かったかなという感じでした。日本発のフライトは日本の食材が多いので口に合うという説はあります。パンは山崎製パン、デザートのアイスはグリコのものでした。
そんなこんなでほぼ定刻にシカゴに到着。国際線の乗り継ぎですが一回アメリカに入国する手続きが必要で、ターミナル間の移動などもあり乗り継ぎ時間2時間でもギリギリでした。
シカゴ→トロント
シカゴからトロントまでは80人弱が定員の、小さな飛行機でのフライトでした。シカゴまでの便での睡眠不足もあり、うたた寝していたらわりとすぐでした。途中飲み物とスナックのサービスがありました。ちょうど隣の席が同じく成田から乗り継ぎの日本人の方で、少しおしゃべりできて嬉しかったです。
トロントの空港は全体的にダイヤが乱れていて誘導路上で30分ほど待たされ、結局トロントに着いたのは21時過ぎ。空港にあった電話でなんとかホテルに電話をして迎えに来てもらい、22時半にようやくホテルに着きました。
コンフォートホテルなのですが日本のコンフォートよりも部屋が何倍も広くて、一人で使うにはもったいない感じです。バスタブもついています。
それでは今日はこれくらいでおやすみなさい。
アメリカ周遊①:出発
トロントやらニューヨークやらサンフランシスコを巡ってきます。旅行と同時進行で投稿します。
成田空港へ
成田空港に行くとなるとだいたいTHEアクセス成田などのバスを容易に選んでしまうのですが、そろそろ飽きてきたので今回は鉄路で。現在ほとんど成田空港へのアクセス路として存在感が全くなくなってしまった総武快速線の普通列車で行くことにしました。
錦糸町駅から成田空港駅まではおよそ1時間半。バスより高くて遅いと、ほとんど選ぶ理由がないのですが、今回は大型連休ということもありバスの混雑度が読めなかったので電車の安心感はありますね。
成田空港に直通する総武快速線の列車には以前「エアポート成田」という愛称がついていたのですが、現在はその愛称は廃止されてしまったようです。
総武快速線の見どころとしては、快速線区間の圧倒的な高速さ(とモーター音)と、千葉から先の田園風景です。僕は列車運転シミュレータBVEの成田線のシナリオをやりこんでいるので、だいたいどこでどれくらいのカーブが合ってどういう風景が広がるかという前知識があったので、その答え合わせとしても面白かったです。
そういえば、千葉駅では発車メロディが流れませんでした。調べてみると国鉄時代に使われていたベルがうるさいと沿線住民から苦情があり、それ以来発車メロディーも導入されていないそうです。
何はともあれ成田空港に到着しました。ユナイテッドを乗り継いでトロントまで行きます。ユナイテッドということで機内は全然期待していません笑。
インフル(?)闘病記
日誌
2019/01/30
21:30頃、用事から帰宅する。帰宅する途中から腰痛が徐々にひどくなってきていた。少しズキズキするような痛みだ。普段は腰痛持ちではなく、以前重いものを持つ作業をしたときに一回なったきりでそれもすぐに治っていた。自分が腰痛とは珍しいなと思いつつ、その日はジムに筋トレに行っていたのでその影響だということにする。今まで筋トレで腰痛になったことは一度もないのだが。
とりあえず風呂へ。寒かったから風呂に入って温まろうと思ったのだが、温かいはずの湯船に浸かっても全然暖かくない。むしろ寒い。おかしい。これは「寒気」というやつではないかと思ったが、それを認めたくなかった僕は風呂から上がってそのまま就寝。その頃には腰痛がかなりひどくなっていたので湿布を貼った。身体の異常を感じ始めていたのだが、「病気くらい気持ちで治る」と言い聞かせて、とにかく早く寝て朝には完治していることを期待していた。
2019/01/31
ところが、まったく眠くならないし、浅い眠りについてもトイレで4回も目が覚める。身体もだるいし頭痛もする。明らかに体調が普通ではないことを自覚し、「これが最近流行りの、インフルエンザというやつか?」と症状を調べ始める。
突然の38℃以上の「高熱」や、関節痛、筋肉痛、頭痛などの他、全身倦怠感、食欲不振などの「全身症状」が強く現れるのが特徴です。
この時点でインフルエンザだと確信。本当はこの日は休んですぐに医者にかかるべきだったのだが、そうは問屋が卸さない。
この日は研究室のミーティングの司会進行役。潔く代理を頼むべきだったのだがそれをせず、腰痛と頭痛を抱えながら外出強行。熱を測ったらおそらく高く出ていたのだろうが、測るのが怖くて熱は測れなかった。当然のように大学についた頃にはぐったり。結局その日のミーティングは最後まで耐えられず、大学の保健センターへ駆け込むことに。
11:30頃。保健センターではまず用紙に症状を記入し、体温を測る。頭痛、腰痛、悪寒にチェックを入れながら体温計を腋の下に滑り込ませる。そして音が鳴るまで待つこと1分ほど、画面に表示されていたのは無慈悲な39.0℃の文字。予想外の高熱に自分でも笑ってしまったが、ここまでくればあとは「インフルエンザA型陽性」のお墨付きをもらうだけ。逆にテンションが上ってきて、当選確実な候補者のような気分だった。普通に診察を待つ人と隔離された椅子に座り、診察を待つ。…………
一連の体調悪化以後はじめて体温を測り、あとは検査だけだと少し気分が楽になったのだが、それも束の間だった。この日、保健センターの内科は超がつくほど大混雑。待てども待てども順番が回ってこない。インフルが疑わしいから、高熱だから、といって順番が優先されるわけではない。普段はあまりエネルギーのタンクが枯渇することがないのだが、20分、30分と目処のない時間が経つに連れて疲れてきて、12:00過ぎには生きてるのか死んでるのかわからないような状態になっていた。
そして12:20頃。ようやく自分の名前が呼ばれ、診察室に入る。先生は躊躇せず僕の鼻に綿棒のようなものを突っ込んでは取り出し、「5分くらいしたら結果出るのでそれまで外で待っててね〜」と。ようやく楽になれる(というか帰れる)、と思いつつ待つこと8分、再び診察室に入り、合格通知を身構えていた僕に降り掛かってきたものとは。
「う〜ん、陰性ですね〜。」
信じられない。なぜ。この症状なのに。こんなに待ったのに。今日こんなに頑張って大学まで来たのに。ちゃんと予防注射したのに。あんなに頑張って予防注射予約開始当日に7時間画面の前で粘って予約したのに。
とにかく解熱剤などを処方するのでそれで良くなるだろう、とのこと。いや、そりゃ解熱剤を飲めば熱は下がるでしょうよ。僕が欲しかったのは輝かしいインフルエンザ陽性判定なんですよ、と。
そんなことを言ってもどうしようもないので、ここはおとなしく薬局で解熱剤をもらって帰ることに。いや、お金は払わないと。ちょうど薬局では、前の人がインフルエンザでタミフルを処方してもらっていた。その人の会計を盗み聞きしていたところ、診察代と薬代合わせて5500円くらいかかっていた。結構タミフルって高いのだなぁ、と思っていたら今度は僕の番。インフルエンザの称号を授かれなかった代わり、処方されたのは後発品の解熱剤。タミフルすらもらえない格の差に改めて落胆したが、会計は診察代と合わせて1700円。あれ、超お得じゃん、と。これで少し機嫌を良くして帰路についた。
13:30頃。大学から帰宅。改めて熱を測ると38.5℃。まぁこんなものだと安心して解熱剤を飲んで寝る。
20:00頃。目が覚める。暑い。鼻息が熱すぎる。こんなに自分の鼻息が熱かったことがあっただろうか。嫌な予感がしつつ、再び体温を測る。
「40.0℃」の文字に僕の目は一瞬輝いたが、冷静にこのときは熱で辛かった。一刻も早くご飯を食べて解熱剤を飲んで寝ることにした。この際、翌日のバイトはインフルエンザの検査が陰性だったので行くか悩んでいたのだが、とても無理と判断して代わりを依頼。代理もすぐに見つかり、とにかく自分は早く治そうと思いながら就寝。この日は寝付きは悪くなかった。脱水が怖かったのでこまめに水やお茶を飲んでこの夜を耐えることにした。
2019/02/01
7:00頃。汗を大量にかきながら起床。まず体温を測る。……36.2℃。解熱剤、あなた効きすぎ。倍飲んだら低体温症になりそう。そういえば今日は身体が楽だ。腰痛もかなり軽くなり、もちろん寒気もない。身体の関節痛や寒気がなくなった代わり、この日は腹痛に移行した。ウイルスを外に出そうとしているのだから、これは歓迎しないといけない、ととりあえずプラス思考でいくことにした。
思い出してみると、これほど高い熱を出したのは中学生のとき以来かも。文化祭の準備で無理をして、本番直前に38℃代後半で倒れた。あのときはご迷惑をおかけしました。
13:00頃。36.7℃。これ、今日のバイトできたのでは。いや、慢性的に腹痛だしこういうときは休まないとダメ。
19:00頃。37.0℃。だいぶ落ち着いてきたしここまでの経緯をブログにまとめるか。あーお腹痛。
本当にインフルではなかったのか
インフルエンザの検査に広く使われているインフルエンザ迅速検査。僕は陰性だったが、本当にインフルエンザではなかったのか。
調べてみると、インフルエンザ迅速検査の「感度」、つまりインフルエンザに実際にかかっている人のうち迅速検査で陽性と判定される割合は実は全体では62%しかないのだそう。
こちらの記事でも98%、98%というと高いようでいて50人に1人は見逃される計算。
したがって、インフルエンザ迅速検査で陰性と判定されても「インフルエンザではない」というのはかなり言いすぎであるように思える。実際、健康な成人であれば解熱剤を飲んでいればタミフルを飲んでいようないまいが完治に数日差が出るだけなので大きな問題ではないのだが、乳幼児や高齢者、持病持ちの人は迅速検査で陰性でもさらに精密な検査を行ったほうがよい、とのことだった。
学生の話をすると、数日間欠席しようが特に問題にならない大学生であればインフルエンザ迅速検査で陰性であっても特に問題にはならないが、小学生から高校生までは「インフルエンザかどうか」が「出席停止か、欠席か」の境目になる。内申書で出席日数がもれなく報告されることを考えると、迅速検査で本当は陽性のものを陰性と判断されてしまうのは可哀想だ。検査で陰性でもインフルエンザの診断書をもらえたりするのだろうか。
なにはともあれ、僕はインフルエンザ患者だったと主張したい。一週間くらいはうつさないように、勝手に気をつけるつもりだ。
一定速度で発射した物体が描く放物線の包絡線
経緯
前にこんなツイートを見かけました。
筑駒の野球部の顧問の先生は筑駒名物の物理の先生で、高1の期末試験の最後の問題は「バッターが打った時の最大のボールのスピードをa km/hとしたときに、絶対にボールが当たらない最小のドームの天井部分の式を作れ。」だった(条件設定は当時の記憶が曖昧なのでちょっと違ったかも)。楽しかった。 https://t.co/Lan8WRxHUd
— Hirofumi Seo (@HirofumiSeo) 2018年8月26日
実はこれ、京大の過去問にあります('00後期)。
初速度で打たれたボールが、打ち上げ角度に拘わらずドームの天井に当たらないためには、ホームベースからだけ離れた地点での天井の高さはいくつより大きくなければならないか。
(図:https://physnotes.jp/exercises/shahou_orb/)
まずやることは適当な角度での物体の軌跡を求めることです。これは、時刻における物体の位置
からを消去して、
となります。あとはこれをで変化させたときにこの放物線が通過する領域を求めればよいわけです。通過領域を求めるには
- 順像法
- 逆像法
- 包絡線の計算
の3つのやり方があり、どれでもできます。とりあえずが複雑で鬱陶しいのでとおいておけば
となります。
順像法
順像法とは、「ある直線上のみでの通過範囲を求める」ことによって通過領域を求める方法です。今回であれば「ある座標のみを考えたときに、を変化させたとしてどこを通過するか?」を考えます。つまり、を固定してをの関数と見てその値域を求めることになります。
いま、はの2次関数なのでその値域は平方完成することによって容易に求まり、
より、の値域は
となります。結局これは鉛直投げ上げ運動の最高到達点を頂点とする放物線になっています。
www.desmos.com
逆像法
今度は逆像法です。逆像法とは、「ある点を曲線が通過するようなパラメータの値が存在するかどうか」という存在条件から通過領域を求める方法です。今回は軌跡の方程式をパラメータの方程式とみての存在条件を求めます。方程式をについて整理すると
となります。いまの取りうる範囲はなので、この範囲に解を少なくとも1つもつの条件を求めればよいことになります。左辺はの2次関数になっていて、その放物線の軸はのもとではに存在します。また、左辺をとおくとき
より、には実数解は存在しえないことがわかり、結局たんに実数解をもつ条件のみを求めればよいです。これは判別式を使って、
と、同じ結果が得られます。
包絡線を直接求める
これまでは関数の値域や文字の存在条件から曲線の通過領域を求めましたが、この通過領域の境目には、もとの放物線が接しながら動きます(先ほどのグラフを参照)。このようにある曲線のパラメータを変化させたときにその曲線が常に接しながら動く曲線のことを包絡線といい、これを直接求める方法が存在します。
詳しいことはここに書いてあります。
mathtrain.jp
ここでは曲線を
とし、とを連立して解きます。
なので頑張ってを消去して計算すると、包絡線としてが得られます。
というわけで、野球ドームの天井は放物線にしておけばよいという結論(?)が得られました。