温泉だけを巡る黒部峡谷の旅②:川の中に湧くワイルド過ぎる温泉
川と一体化した天然温泉へ
以前の記事の続きです。
黒部峡谷鉄道の欅平駅から歩きに歩いて、祖母谷温泉と名剣温泉に入浴しました。今回は欅平駅から戻りつつ途中にある温泉を攻略していきます。
欅平駅から2駅の鐘釣駅で下車し、15分ほど歩いて河原に降りていったところにある鐘釣温泉に向かいました。
この温泉は近くにある旅館が日帰り用に日中のみ開放しているもので、無料で利用できます。ただこの温泉、普通の温泉とは全く違うのが、川のすぐそばから温泉湧き出していて、川の水と混ざり合っているところ。河原にいくつか岩で仕切った「浴槽」があり、そこに入浴します。
テントの簡易的な男女別の脱衣所がありますが、お風呂自体は外から丸見えでさすがに裸になるのはハードルが高かったので水着で入浴しました。お湯の温度は川の水がかなり混じっているとはいえ結構温かく、体が温まりました。それ以上に、大自然に囲まれたワイルド過ぎる温泉に一人興奮してしまいました。
お風呂に入らずにただ見に来る観光客の人もいたりするので、できるだけ人がいない時間帯を狙って行くのがよさそうです(幸い、僕が行ったときは貸切状態でした)。
宇奈月温泉の源泉を目指すも…
鐘釣駅に戻ったら再びトロッコ列車に乗り、今度は黒薙(くろなぎ)駅へ。駅からは黒部峡谷ににかかる鉄橋を渡るトロッコ列車がよく見えます。
ただ、黒薙駅にやってきたのはトロッコ列車撮影の為ではなく温泉に入るため。駅から山道を20分ほど歩いたところには黒薙温泉旅館があります。ここは宇奈月温泉の源泉で、江戸末期から歴史のある秘湯の温泉旅館です。
この旅館には川沿いに大きな混浴露天風呂があり日帰り入浴も受け付けています。本当はこれに行きたかったのですが、受付時間終了(15:15)にどう頑張っても間に合わなかったので駅で下車しただけで今回は諦め…。今度北陸に行くときは絶対ここに泊まります。
富山ブランドの宇奈月温泉でシメる
黒薙駅から再度トロッコに乗り込んで、終点の宇奈月温泉駅へ。ここから地鉄電車で富山に戻る前に、宇奈月温泉でも日帰り入浴施設を探してみることに。ただ、宇奈月温泉は宿泊する旅館で温泉に入るのがスタンダードなので、有名な温泉地とはいえ日帰り入浴施設は少ないです。
そんな中、2016年に駅から徒歩すぐのところに「湯めどころ宇奈月」という施設がオープンしました。宇奈月温泉の公衆浴場的な位置づけです。今回はここに立ち寄ってみることにしました。
オープンしたてということもあり施設内のどこをとっても清潔で、デザインもモダンで明るい感じでした。温泉に関しては内風呂と露天風呂に加えていくつか小ネタが用意されていました。訪れた夕方ということもあってかガラガラでした。もし宇奈月温泉を通ることがあっても旅館には宿泊しないというときは(かなり稀なケースでしょうが)、かなりおススメです。
富山湾の寿司を食べて帰るだけ
一日でこれでもかと言うほど温泉には入ったので、あと富山でやり残したことは寿司を食べることだけです。富山の寿司は魚の鮮度が素晴らしいのです。
富山市内には星の数ほど寿司屋がありますが、一人だとわざわざ遠くに行くのも面倒なので富山駅の中に入っているお寿司屋さんで食べることにしました。「すし玉」という回転寿司店で、石川県や富山県で水揚げされた新鮮なネタがウリです。立地が良いこともあり恒常的に混雑していました。おかわりし放題のお味噌汁を飲みながら富山の白エビやホタルイカのお寿司を頂きました。
帰りは新幹線で爆睡。一日でこんなにストイックに温泉を廻ったのは初めてでした。
温泉だけを巡る黒部峡谷の旅①:秘湯の露天風呂とマイ温泉作り
秘湯の宝庫、黒部峡谷へ
昨年の9月末、ふと思い立って黒部峡谷に弾丸で温泉旅に出ました。黒部峡谷には魅力的な秘湯がたくさんあって以前から気になっていて、衝動が抑えきれなくなってしまい夜行バスで富山に一人向かいました。
富山駅に到着したのは朝6:00頃。JR線と富山地鉄を乗り継いで宇奈月温泉駅へ。富山は新幹線ができてから活性化しましたね。
宇奈月温泉からは黒部峡谷鉄道のトロッコ列車に乗り換えます。終点の欅平(けやきだいら)駅までは1時間15分ほどの乗車です。
黒部峡谷の最奥、祖母谷温泉
宇奈月から南下してきた黒部峡谷は欅平から南方、西方、東方の3つに分かれています。南方は「水平歩道」と呼ばれる黒部川第四発電所の建設に使われた非常に険しい登山道を通って阿曽原温泉小屋を経由し、最終的には立山の近くの黒部ダムに到達します。
一方で東方に向かう道は整備されて比較的歩きやすくなっており、今回はこの道を通って祖母谷(ばばだに)温泉に向かいました。
欅平から祖母谷温泉までは緩い上り坂が続き、片道およそ40分かかります。道自体は車も通行できるほど舗装されていますが、途中長いトンネルがあって一人で歩くのは少し怖かったです。ひたすら歩き続けてやや強い硫黄臭を感じ、左手に建物が見えてきたら、そこが祖母谷温泉です。
祖母谷温泉には日帰り入浴できる大きな露天風呂があり、そこでゆっくり温まることができます。険しい山に囲まれた場所で、青空を見上げつつ川の流れる音を聞いて、温泉を堪能できました。ちなみに露天風呂は男女別になっていて、女子の露天風呂はもう少し囲われた感じになっていました。
もちろんこの露天風呂も素晴らしかったのですが、実は先立ってこの温泉が湧いている祖母谷地獄を見に行きました。温泉小屋の少し上流の河原に、超高温の温泉が湧いている場所があります。河原からは湯気がもくもくと湧き上がっており、一目で温泉が湧いていることがわかります。
温泉が湧き出しているスポットにも容易に近づけます。源泉は黒みがかった色をしており、見るからに熱いです。さすがに火傷しそうなので源泉には触りませんでした。83℃もあるそうです。
祖母谷温泉の源泉はいくぶんかは先ほどの温泉小屋に引き込まれていますが、残りは川に流れ込んでいます。すると、河原には非常に熱い源泉と冷たい川の水が交じるところができ、理論上は「ちょうどいい温度」のお湯の場所ができます。観光パンフレットにも「川原の石を使って源泉と川の水をいい感じに配合し、自分だけのお風呂を作ろう!」的なことが書いてあります。先ほどの温泉小屋でスコップを借りて、お風呂をつくることができます。
しかし、実際はそんなにうまくは行きません。そもそも温度が違う水は放っておいてもすぐには混じりませんから、源泉と川の水が同じ場所に流れ込んでいても「触れないほど熱い」か「ひんやり冷たい」のいずれかにしかなりません。いろいろ試してみましたが、重い石をさんざん動かして疲れた挙げ句、足湯程度なら耐えられる熱さの場所ができたくらいで、浸かることができるお風呂は作れる気配がありませんでした。お風呂づくりは少し楽しむ程度にして、温泉に入るのはやはり小屋の露天風呂がいいですね。
川沿いの岩露天風呂が魅力の名剣温泉
祖母谷温泉から欅平駅に戻る途中には名剣(めいけん)温泉があります。こちらはかなり綺麗な温泉旅館で、日本秘湯を守る会にも入っているようでした。こちらにも日帰り入浴で立ち寄ってみました。
峡谷を間近に見下ろす岩露天風呂があり、峡谷が険しいぶん祖母谷温泉よりも自然に包まれている雰囲気です。温泉は祖母谷温泉から引いているので泉質はほぼ同じです。どちらかというとゆっくり宿泊して何回も入りたいタイプの温泉でした。
僕が訪問したときはどちらの温泉にも誰もおらず、ゆっくりと入浴を楽しむことができました。観光のハイシーズンはもう少し混み合うのかもしれません。
わたらせ渓谷鐵道に乗ってきた
鉱山とともに歩んだ鉄道
先日、わたらせ渓谷鐵道に乗車してきました。まだ紅葉には早い時期ですが、なかなか行く機会もないので思い切って行くことにしました。
わたらせ渓谷鐵道はもともと足尾銅山の鉱石を搬出するために1910年代に建設された貨物線ですが、足尾銅山が使われなくなった現在はわたらせ渓谷鐵道として観光を中心に利用されています。群馬県桐生市の桐生駅と栃木県日光市の間藤(まとう)駅の間44.1kmを結んでおり、渡良瀬川の渓谷に沿ってトロッコ列車から渓谷美を楽しむことができます。
JR両毛線で桐生駅に向かい、そこでフリーパスを購入。まずは普通列車に乗って終点の間藤駅を目指しました。小雨が降っていたのと窓ガラスがあったためうまく写真は撮れず、復路に望みをつなぎます。
足尾線の廃線跡を探る
終点の間藤駅から先は、車止めがあり線路が途切れています。しかし実は、国鉄の時代にはこの間藤駅から先にも線路が続いており、貨物列車が運転されていたそうです。乗ってきた列車の折り返し時間の間に間藤駅から少し歩き、その廃線跡を探してみることにしました。
間藤駅から、もともと線路があった方向に北上していきます。5分ほど歩くと、何やら道路が少し盛り上がったところが。なにかあるのかと思って近づいてみると、使われなくなった踏切でした。
この踏切の右側は線路が撤去されてしまっていましたが、左側を見てみるとまだかなり線路が残っていました。
1973年に足尾銅山が閉山した後も1987年までは貨物列車が運転していたそうなので、それから33年が経ったことになります。30年くらいであれば結構そのまま残っているものなんですね。
踏切跡からさらに進むと、かつての足尾本山駅が現れます。非常に大きな建物で、かなり目立ちます。
足尾本山駅は旧足尾線の終点となっていた駅で、工場を兼ねていました。この工場への搬出・搬入を貨物列車で行っていたというわけです。現在は壁も一部剥がれ落ちており、廃墟と化していました。台風などで周辺に板が飛ばされてこないか心配です。
少し坂を登ると駅の中を垣間見える場所があったので、立入禁止でない範囲内でよじ登って撮影しました。駅構内の配線はそのまま残っているほか、腕木式の信号機も存在していることがわかりました。その役割を終えた足尾本山駅ですが、このまま放置されてしまうと価値を失ってしまいそうで心配です。
ところで、間藤駅から足尾本山駅までの間にはいくつか渡良瀬川をまたぐ橋がかかっていて、この橋から見る渓谷は非常に美しかったです。紅葉が綺麗そうです。
足尾銅山を見学
間藤駅に戻り、そこから10分ほど乗車すると通洞(つうどう)駅に到着します。ここから5分ほど歩くと足尾銅山を見学する施設があります。
黄色いトロッコに乗って坑道に進んでいくという体験は他ではなかなかできないと思います。見学自体は30分ほどで十分の内容ですが、見ごたえはありました。人形がリアルだという前評判は本当でした。足尾銅山の坑道の長さをすべて合わせると、1200kmにも及ぶそうです。
この足尾銅山の近くは、食事ができる場所が本当に少なく困るのですが、通洞駅から3分ほどのところにある「川本」という和食(うなぎ)料理店でとり丼をいただくことにしました。うなぎのタレで味付けしてある柔らかい鶏肉がたっぷり載った丼で、山椒をかけるととても美味しかったです。
ちなみに昼食に関してはトロッコ列車では車内販売があるるので、そこでお弁当を買っておくのが一番安全だと思います。
トロッコに乗る!
ここまではずっと普通列車に乗ってきましたが、復路ではトロッコ列車に乗車しました。わたらせ渓谷鐵道のトロッコには「トロッコわっしー号」と「トロッコわたらせ渓谷号」があり、前者は新しい気動車で運転されますが、後者はDE10形ディーゼル機関車で牽引されます。今回乗車したのは後者の「トロッコわたらせ渓谷号」。機関車で牽引するトロッコは雰囲気もバッチリです。なお、トロッコ列車に乗車するためには事前に整理券の購入が必要です。
足尾銅山観光をした通洞駅からしばらくは右側にわたらせ渓谷の絶景を楽しむことができます。トロッコ列車ですから窓はなく、吹き込む風を感じながら存分に風景を見たり写真を撮ったりできます。わたらせ渓谷の特徴として、岩が全体的に丸みを帯びており、水が青色になっていました。水の青色は銅イオンの色なのでしょうか。
沢入(そうり)駅の先で橋を渡り、今度は渓谷が左側になります。沢入駅から次の神戸(ごうど)駅までの間には長さが5,242mもある草木トンネルがあります。このトンネルを抜ける間、トロッコ列車の車内は風が吹き込み大変寒くなります。また当然車窓も無く、ここでは窓のある車両に移動するのが正解ですが、トロッコ車両にはこんな粋な仕掛けがありました。
天井にLED電球のイルミネーションがあり、草木トンネル内でのみ点灯されていました。これで多少寒さも和らぐ…か?
駅隣接の施設で楽しむ
神戸駅構内には東武特急「けごん」の車両が留置されていますが、その車内を利用してご飯を食べられる「清流」というレストランがあります。そば・うどんや定食などのメニューがあるようです。神戸駅にはほとんどの列車が少し長めの停車をするので、停車時間中に見学に行くとよいです。
トロッコ列車は神戸駅を発車すると次は水沼駅に停車します。水沼駅には水沼駅温泉センターがあり、その名の通り日帰り温泉があります。
せっかくなのでトロッコをこの水沼駅で下車し、立ち寄ることにしました。施設のお風呂には内風呂と小さめの露天風呂、そしてサウナと水風呂が用意されており、次の列車が来るまでゆっくりすることができました。わたらせ渓谷鐵道のフリーパスを提示すると20%の割引を受けることができ、これで浮いた分を入浴後のコーヒー牛乳に費やすことができます(浮かなくても費やすのですが)。
水沼駅の温泉に入った後は再び普通列車で相老(あいおい)駅に向かい、東武線の特急に乗り継ぎ帰路につきました。なにしろアクセスが遠いわたらせ渓谷鐵道ですが、他では見られない景観と哀愁をもった独特な鉄道だと感じました。
AtCoder Beginner Contest 112
AtCoder Beginner Contest 112 - AtCoder
A - Programming Education
考察
の値が1の場合は文字列を出力し、2の場合は計算をする問題。の値に応じて処理するだけ。
コード
int main(){ int n; cin >> n; if(n==1){ cout << "Hello World"<< endl; }else{ int a,b; cin >> a >> b; cout << a+b << endl; } return 0; }
B - Time Limit Exceeded
考察
制限時間に対し、個のコストと時間をもつ経路があり、制限時間内である経路のうち最小のコストを求める。ループで個すべての経路に対して制限時間内かどうかを判定し、最小コストを更新していけばよい。
コード
int main(){ ll n,t; cin >> n >> t; ll cost_min = INF; REP(i,n){ ll c,t1; cin >> c >> t1; if(t1<=t&&c<cost_min){ cost_min = c; } } if(cost_min==INF){ cout << "TLE" << endl; }else{ cout << cost_min << endl; } return 0; }
C - Pyramid
問題
考察
平面上の各点に高さが与えられていて、ある点を中心としたピラミッドのようになっているとき、点の座標における高さからピラミッドの中心と高さを求める問題。
ピラミッドの中心は100×100マスの中のいずれかなので、ここで全探索が可能である。各点の高さは0以上に変換されてしまうことに注意して、点のうち最も高さが高い点の座標と高さを保持しておき、その点を基準としてピラミッドの高さを計算する。あとは他の点が矛盾ないかどうかをチェックしていけばよい。
コード
int main(){ int n; cin >> n; int x[n], y[n]; ll h[n]; ll max_h = 0, max_x, max_y; REP(i,n){ cin >> x[i] >> y[i] >> h[i]; if(h[i]>=max_h){ max_h = h[i]; max_x = x[i], max_y = y[i]; } } for(int cx = 0; cx <=100; cx++){ for(int cy = 0; cy <=100; cy++){ ll ch = max_h + abs(max_x-cx) + abs(max_y-cy); REP(i,n){ if(h[i]!=max((ll)0,ch-abs(x[i]-cx)-abs(y[i]-cy))){ goto next; } } cout << cx << " "<< cy <<" " << ch << endl; return 0; next:; } } return 0; }
D - Partition
考察
自然数が与えられ、個の自然数の和がとなるようにするとき、の最大公約数の最大値を求める。
最大公約数を、をで定めるとき、はと書き換えられる。左辺は以上なので、は以下である必要があり、逆にこれが満たされればを定めることができる。よって求めるべきは以下の最大のの約数で、以下で探索できる。
コード
int main(){ ll n,m; cin >> n >> m; ll i_max = 1; for(ll i = 1; i*i<=m; i++){ if(m%i==0){ if(i<=m/n){ i_max = max(i,i_max); } if(m/i<=m/n){ i_max = max(m/i,i_max); } } } cout << i_max << endl; return 0; }
雑感
ひさびさに参加。Cは落ち着いて考えたら行けた。逆にDで取り返そうとして焦ったらTLEとWAを量産してしまい、Dで3ペナルティ。longのところをintと書いた自分を殴りたい。